夫婦別姓のメリットとデメリットとは

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探偵に聞いてみた

夫婦で別々の姓を名乗る夫婦別姓のメリット・デメリット



日本では、ほとんどのカップルが結婚すると同時に夫の姓を名乗ることになります。

まだ夫婦別姓は合法化されていません。
今回は、夫婦別姓のメリット・デメリットについて紹介していきます。


日本の法律は夫婦別姓を禁じている?


日本では、明治31年から民法によって、夫婦が同じ姓を名乗ることが義務付けられることとなりました。

それ以降、日本の法律は変わっていません。

ただし、これは日本の法律であって、世界を見れば夫婦別姓を導入している国も珍しくありません。

フランスやドイツ、オーストラリアなどでは、夫婦同姓か別姓・または結合性(夫婦の姓を繋げる)ことが合法化されています。

ではなぜ、日本だけ、夫婦別姓が認められていないのでしょうか?

日本でも夫婦別姓についての議論はずっと続いており、裁判でも話し合いが行われています。

それは平成27年のこと。
「婚姻を機会に夫婦同姓を強要することは人権侵害にあたるのではないか」という違憲審判が行われたのです。

しかし、12月に下された最高裁判所の判決は合憲となりました。

この最高裁判所の判決では、ひとつの姓を名乗ることで家族の一員であることを実感できる意義のある制度であるとして、夫婦同姓が合理的であると判断されたのです。

また、夫の姓が多数になってしまうのは、女性差別ではないか、という問題に関しては、慣習上女性の方が改姓することが多くなっているだけであって、男性側に改姓するという法律ではないため問題はなく、女性が改姓によって不利益を被る場合には、旧姓を通称使用することで対応できる、という見解もしめされました。

そこから令和3年にも再び最高裁判が開かれ、合憲と判断されました。
夫婦別姓に対する考え方は次第に変化してきており、以前と比べて賛成の声も増えてきています。


日本で夫婦別姓って可能なの?



では、日本では夫婦別姓が必ずしも無理かというとそうではありません。
実質、二つの方法があります。

ひとつは、戸籍上は夫婦同姓になるけれど、通称として旧姓を名乗るという方法
もうひとつは、事実婚をするという方法です。


夫婦別姓が合法化された場合のメリットとは?


今の日本で夫婦別姓が合法化された場合のメリットについてみていきましょう。

1.わずらわしい手続きがない

第一に挙げられるのがわずらわしい手続きがない、という点でしょう。

会社を経営している場合は登記を変えなくてはならなかった。

会社に所属している場合は名刺の刷り直しなどをしなければならなかった。
専業主婦の場合でも保険やパスポートなどの書き換えをしなければならなかった。

これらのわずらわしさは非常に大きいと言えます。

2.プライバシーがまもられる

現状、姓が変わってしまったことによって、「結婚したんだ」ということが周囲に伝わってしまうことになります。

また、結婚ならまだめでたいこととして受け入れられる可能性が大きいですが、離婚した場合に、本人は気にしていないのに、かわいそう、という目で見られてしまう可能性もあるのです。

3.アイデンティティが守られる

これまで数十年間、山田として生きてきた人が、鈴木になる、ということに本人は一抹の寂しさを覚える可能性があります。

結婚しても一貫して自分らしさを保ち続けられることには大きなメリットがあります。

4.仕事で不利にならない

営業職などでせっかく名前を覚えてもらっていたのに、
名前が変わったことを告げなければならない、などの弊害を防ぐことができます。


夫婦別姓のために事実婚を選択するデメリットとは?



次に、現状できうる夫婦別姓の方法として、事実婚をした場合のデメリットについても確認していきましょう。

1.現状の制度では、各種手当が受けられない

夫婦別姓にするために事実婚を選んだ場合、扶養手当などの各種手当を受けることができなくなってしまいます。

2.現状の制度では、子供が非嫡出子になる

現状、事実婚夫婦の間に生まれた子供は非嫡出子とみなされます。

その場合、母親側の姓を子供は名乗ることになり、父親側の姓にしたい場合は養子縁組が必要になるなど、面倒な手続きが発生します。

3.社会的な理解が得られにくい

本人たちが事実婚・夫婦別姓を望んで選んでいる場合でも、
まだまだ社会的に理解が得られにくい場合があります。

女性の場合は、「結婚できない理由でもあるの?早く籍を入れてもらったら?」
などと言われて不快な思いをすることもあるようです。

夫婦別姓は今後どうなるのか

今回は夫婦別姓に関する日本の現状についてご紹介してきました。

夫婦別姓で女性が得られるメリットはたくさんあります。

また、現状夫婦別姓を選択するためには事実婚しかなく、事実婚にはメリットもありますがデメリットも多々あります。

真の男女平等を実現するためには、夫婦別姓・夫婦同姓を選べる制度に変えていく必要があると言えるでしょう。

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