盗撮に関する法律と犯罪になる盗撮行為とは

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探偵に聞いてみた


盗撮は犯罪?盗撮に関する法律とどこからが犯罪なのか



盗撮が悪いことだとは知りながらも、「盗撮罪により逮捕」といった言葉は聞いたことがありませんよね。今回は、盗撮をした場合どう言った法律で罰せられるのかについて解説していきます。


盗撮行為は、どんな法律で罰せられる?


盗撮行為は、シチュエーションによって、どの法律で裁かれるのかは違ってきますが、大きくわけると、下記の三つの法律にのっとって罪に問われます。

@.迷惑防止条例違反
迷惑防止条例は、各都道府県によって、微妙に条例の内容がことなります。ここでは、東京都の迷惑防止条例をもとに解説していきます。東京都の迷惑防止条例によると、「公衆トイレ、公衆浴場、公衆が使用することができる更衣室、公共の乗り物、などで、通常衣服で隠されている下着や体を、カメラなどを用いて撮影したり、撮影しよと企てたりすること」が禁止されています。つまり、ここでは「あの子可愛いからとっちゃおう」と無断で撮影することが禁止されているのではなく、服で隠されている場所をわざと撮影しようとした場合について禁止されています。具体的には、「満員電車内でスカートの中を盗撮しようとする」「公園に設置されているトイレなどにカメラをしかける」などといった行為が挙げられます。東京都の迷惑防止条例によると、こういった行為を行ったさいには、一年以下の懲役、または100万円以下の罰金が課せられます。

A.軽犯罪法違反
盗撮は、場合によっては軽犯罪法違反に抵触する可能性があります。軽犯罪法第一条第23号によると、「正当な理由がないのに、他人の住居、お風呂、更衣室、トイレ、その他の通常服を身に着けないでいるような場所を覗き見たもの」が軽犯罪法違反にあたるとされています。ここでは、迷惑防止条例違反とことなり、場所が公共の場所には限定されていないため、他人の住居内でもこの法律は適用されることになります。また、風俗店の個室などでサービスを受けている姿を盗撮することもこの軽犯罪法違反に当たるケースがあります。軽犯罪法違反とみなされ、盗撮で有罪判決が下された場合、一日以上30日未満の拘留、千円以上一万円未満の科料といった刑罰が言い渡されることになるのです。拘留とは、刑事施設内に拘置されることです。また、科料とは、金銭の支払いを強制的に命じられることです。「一万円以下の罰金だなんて、とても安い、軽い罪なんだな」と侮ってはいけません、有罪判決が下されたということは、つまり、前科がついてしまうということです。お風呂を除いて出来心で写真をとってしまったばっかりに、前科者、とみなされてしまう可能性があるというわけです。

B.住居侵入罪
盗撮する場所によっては、「住居侵入罪」で罰せられる場合もあります。刑法第130条によると、「正当な理由なく、他人の住居や、建造物、船などに侵入した場合、また退去を命じられたのにとどまった場合」犯罪になることが明記されています。他人の住居に侵入し盗撮を行った場合、住居侵入罪に問われる可能性があり、有罪判決を言い渡されると、懲役一か月〜3年以下、罰金1万円〜10万円以下の刑罰が言い渡されることになります。ここどえも「10万円くらいだったら痛くも痒くもない」「もっと思い罪に問うべきだ」と感じる人もいると思いますが、有罪判決が出た場合、前科として経歴に傷がついてしまうという罰を受ける、ということも覚えておきましょう。


マスコミの無断撮影は盗撮になる?


ここまで盗撮について述べてきましたが、皆さんの中には、ひとつの疑問が浮かんでいるのではないかと思います。「マスコミはよく芸能人のプライベートショットを撮影しているけれど、アレは犯罪にはならないの?」と。

では、ひとつづつ見ていきましょう。@の迷惑防止条例違反は、下着など普段衣服で隠れているところを盗撮することを罪に問う法律です。ですから、芸能人二人が手をつないで歩いているところをとってもこの法律で罰することはできません。Aの軽犯罪法違反は、服を身に着けない場所での盗撮を罰する法律ですから、これも芸能人が衣服を付けた状態の、路上などであれば違反していることになりません。Bの住居侵入罪も同様です。公共の場所であれば住居に侵入しているわけではないので罪に問うことはできないのです。

ただし、まれに、「芸能人の電車内のパンチラ」など下着を盗撮したものや、「タレントの○○の入浴写真」などといったものが出まわす場合があります。「芸能人の電車内のパンチラ」は @の迷惑防止条例違反で罪に問うことができますし、「タレントの○○の入浴写真」はAの軽犯罪法違反である可能性が高いのです。そのため、撮られた当人が裁判などで訴えた場合、罪に問える可能性はあります。ただし、訴えたことで、その写真が当人のものだと認めてしまうことになるということや、裁判となれば時間もお金もかかることなどから、泣く泣く訴訟を起こすことをあきらめている芸能人もいるようです。


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