隣の部屋から盗聴されていた場合の対処法

隣の部屋を盗聴する方法とは

隣の部屋に対して盗聴を行おうとする場合、コンクリートマイクと呼ばれる装置が盗聴器として使われることがあります。
コンクリートマイクとは、壁に直接マイクを当てることにより壁越しの音声を聴くことができる機器で、近距離の盗聴に向いています。
私たちが普段聞いている「音」は、空気の細かい振動です。
もちろん人の話し声も同じで、声を発することで空気が振動し、その振動はほんのわずかですが、壁も揺らします。
コンクリートマイクは、このほんのわずかな振動を増幅して、音として聞くことができるようにするという仕組みのものです。
賃貸マンションでは、壁に耳をつけて聞き耳をたてると、隣の話し声やテレビの音がよく聞こえてきます。
通常ならかすかにしか聞こえない音ですが、コンクリートマイクを使用することでクリアな音声に変えることが出来ます。
隣の人から盗聴されているかもしれないと感じさせるようなことがあったのなら、このコンクリートマイクを使用されている可能性を考えてみるとよいかもしれません。
コンクリートマイクの種類

- マイク部分を壁にあてると、壁の振動を集めて音に変える。
- コンクリートマイクとボイスレコーダーを接続することで録音も出来る。
- 盗聴器発見器を使用しても、マイクそのものは電波を発していないため見つけることが出来ない。
- 自室などから盗聴するときは問題ないが、それ以外の場所で使用すると目立つ。
一般的にマイクとアンプがセットになっていて、アンプにイヤホンやレコーダーを接続します。
聴診器のようにマイク部分を壁にあてれば、盗聴や録音が可能です。
マイクに接続されたアンプ側で、拾った音の音量調節も出来ます。
- マイク部分を壁に固定し、専用の受信機を使用して集めた振動を音に変える。
- UHFの電波を使用しているので離れた場所からでも盗聴が出来る。
- 専用受信機にボイスレコーダーを接続することで録音も出来る
- 電波を発して現場から離れて盗聴が出来るので屋外でも使用は可能
無線機式コンクリートマイクにはマイク部分にマグネットがついているものもあります。
この場合付属のマグネットプレートを壁に密着させ、プレートにマイク部分をつけることで固定が可能です。
(マグネット付属でないものは固定する手段を確保する必要があります)
設置が出来たら、専用受信機の受信周波数を発信周波数に合わせ、離れた場所から盗聴を行います。
コンクリートマイクが使用できる壁

コンクリートマイクは、「コンクリート」「金属類」「木」「ガラス」などさまざまな素材の壁に対応しています。
平らな面で密度がある壁に対しての使用が一番有効で、1mの厚さでも盗聴可能と言われています。
クッション材や壁のなかに空洞がある場合は、振動が伝わらないので音を綺麗に拾うことが出来ません。
コンクリートマイクは発見出来るのか?

隣の部屋からコンクリートマイクで盗聴されているかもしれないと思う場合でも、残念ながらその被害を突き止める機材は現状存在しません。
電波を発する盗聴器であれば盗聴器発見器を使用することで見つけることが出来ますが、コンクリートマイクそのものは電波を発しないので、発見が出来ないのです。
ただし無線式のコンクリートマイクを使用していた場合は、無線発信にUHF波を使用するため、盗聴器発見器で見つけることが出来ます。
コンクリートマイクによる盗聴を妨害することは出来るのか?

一番簡単に盗聴を妨害する方法として、「音楽を流す」というものがあります。
音楽を流すことで会話の内容を聞き取りにくくして、コンクリートマイクによる盗聴を防ぎます。
しかし、「会話の内容がわかりにくい」というだけで、盗聴そのものはできてしまいます。 そのため、この方法は根本的な解決方法とは言えません。
その他、壁に人間の声と同じ周波数帯の音を流す機械を使って音声を聞き取れなくしたり、遮音性のあるカーテンやパーテーションを使って盗聴を防ぐといった方法もあります。
コンクリートマイクの仕組み上、クッション性のあるものを一枚間に挟めば、格段に被害は防ぎやすくなります。
上記に挙げた方法で、盗聴を完璧に防ぐことができるとは必ずしも言えません。
また、効果の高い方法であっても、居住の快適さを犠牲にするのであれば意味がありません。
コンクリートマイクを使って盗聴した音声を、編集ソフトなどに取り込み、会話のみを抽出する。
まるで映画のスパイのような手口ですが、最近はこうした高性能な機材が盗聴に使われる可能性もあります。
どうしても不安が払拭できないようなら、管理会社、警察、専門業者への相談も検討すると良いでしょう。
