「デジタル盗聴器の発見が難しい理由」
みなさんは「デジタル盗聴器」についてはどこまでご存知でしょうか?
最近「デジタル」という言葉を耳にする機会が増えているように思います。
以前はアナログ電波を使用した「アナログ盗聴」が主流でしたが、デジタル電波の普及によりデジタル電波を使用した
「デジタル盗聴器」と呼ばれるものが出回り始めました。
デジタル盗聴器は従来の盗聴器と比べて発見が非常に難しくなり、
専門の業者でも対応しきれていない業者も多く存在するのが現状です。
どうして従来のアナログ盗聴器よりもデジタル盗聴器の発見が難しいのか、デジタル盗聴器の特徴から、発見が難しい理由について簡単に解説したいと思います。
デジタル電波の特徴
- 連続した波形を「0、1」といった数字に変換してデータ化したもの
- デジタル電波は暗号化が出来るので傍受が難しい
- 電波干渉がないので音質がクリア
- 電波の通信距離もアナログに比べて遠くまで届く
データ化したデジタルとは身近で言うと
「数字が明確に表示されるデジタル時計」と
「直感的に数字を把握するアナログ時計」を
比べるとアナログとデジタルの違いはわかりやすいかもしれません。
なぜ、デジタル盗聴器はアナログ盗聴器より発見が難しい?
もし一般的なアナログ盗聴器が仕掛けられていた場合、盗聴器発見器で盗聴器の音が傍受出来ます。
盗聴電波さえ特定出来れば、受信機から聞こえる音の大きさを頼りに盗聴器の場所を特定するのはさほど難しくはありません。
しかし、デジタル電波はアナログと違い暗号化することが出来るので音の傍受が出来ません。
スペアナでデジタル電波の流れをキャッチして、そこからさらに別の機材を使用してデジタル盗聴器が仕掛けられている場所の捜索を行なう必要があるのです。
このようなデジタル盗聴器の特徴がさらに発見を難しくさせています。
電波法施行規則の改正により2022年12月1日以降は350MHz帯、及び400MHz帯のアナログ方式の周波数はデジタルに切り替わるため、350MHz帯、及び400MHz帯のアナログ無線は使用できなくなります。
テレビがアナログ放送からデジタル放送に変わったように無線もアナログからデジタルへの移行は徐々に進んでいくでしょう。
この動きに合わせて盗聴器もデジタル盗聴器が主流となる時代がやってくることが予想されます。
そうなる前に私たちはデジタル盗聴器についてもっと知識を身に付け、デジタル盗聴器発見に向けて早めの対策をとらなければいけません。
デジタル盗聴器の発見が難しい理由
現在インターネットで販売されている盗聴器発見器の多くはアナログ電波にしか対応していないため、デジタル電波をキャッチすることが出来ません。
そのため、デジタル盗聴器が仕掛けられていても全く反応しないのです。
デジタル盗聴器を発見するには通常の盗聴器発見器ではなく特別な機材が必要になります。
デジタル盗聴器が発するデジタル電波を傍受するのに必要な機材
デジタル電波の流れを見つけるには「スペクトラムアナライザ(通称:スペアナ)」と呼ばれる特別な機材が必要となります。スペアナとは周波数の成分を解析する電気計測器で、モニター画面にはデシベル(dB)で波形が表示されます。
このスペアナを使用しないとデジタル電波の流れが特定できないので、デジタル盗聴器発見のための必須アイテムです。
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