興信所の調査が違法となる場合とならない場合

興信所はどこまで調査できる？違法になる調査内容とは

興信所と言えば、「個人情報や浮気の証拠などを綿密に調べてくれる」というイメージがあります。

たしかに、興信所に依頼することで、個人では知り得なかった様々な情報を知ることができます。

ただし、実際には、興信所と言えども調べられない、調べることが禁止されている事項もあります。

興信所への依頼を検討されている方は、どこまでを調べることができて、どういった情報は知り得ないのか、事前に知っておくほうがよいでしょう。

興信所が調査できること

興信所に依頼すると様々な情報を知ることができます。
たとえば、結婚前に「実際にこの人は大丈夫な人なのか知りたい」と調査を依頼したとします。そうすると以下の情報を知ることができます。

尾行や聞き込みで、対象者が本当に独身なのか、これまでの婚姻歴があるか、などを知ることができます。

出身の高校・大学の学部、転職をしたか、現在はどの企業に勤めているのかを尾行や聞き込み調査で調べます。

聞き込み調査によって、会社やご近所での評判について調べることができます。

これまでの同棲の有無や、今現在他に付き合っている人がいないかなども聞き込みや尾行調査で調べることができます。

様々なことが興信所の調査によって明らかになります。
ですが、興信所といえど、調べることができない調査もあります。

興信所が行うと違法になる調査とは

次に、具体的に興信所が行うと違法になる調査について確認していきましょう。

他人を陥れることを目的とした調査は、引き受けることができません。

たとえば、「○○さんに報復するために居場所が知りたい」といった調査はできません。また、ストーカーが、ストーカーしている相手の場所が知りたい、と依頼しても調査依頼は受けることができません。

ただし、ストーカー自身が「自分はストーカーなんですが」ということは少ないでしょう。探偵は、相談時点で「この人はストーカーか、それとも本当に恋愛関係になるのか」を見極める必要があります。

暴力団などからの依頼は、興信所は引き受けることはありません。

最近の暴力団・ヤクザなどは一見して反社会組織だと分かることが少ないため、探偵自身が見極める必要があります。

また、差別につながる調査は違法になります。

先ほどの結婚前の調査でいうと、特定地域の出身者を調べる行為は禁じられています。こういった特定地域出身者かどうかを調べる調査は差別を助長する恐れがあるからです。

また、犯罪歴の有無も調査してはいけないことになっています。

また、行き過ぎた調査も違法になる可能性が高いです。
たとえば、浮気調査で、より鮮明な写真を撮るために浮気相手の敷地内に侵入したとします。

この場合、家宅侵入罪で違法になる可能性があります。

違法な調査を行っている興信所を選ばない

興信所へ依頼を検討される場合、できれば違法な調査を行っている興信所は避けたいですよね。ここでは違法な調査を行っている興信所を見抜き、適切な興信所を選ぶ方法を解説いたします。

違法な調査を行っていたり、適切な届出を出していなかった場合、警察から「行政処分」が下されます。

この行政処分が下された興信所は避けた方が無難でしょう。
行政処分を受けたか否かは警察に問い合わせることで確認することができます。

興信所を選ばれる場合、ホームページの宣伝を見て選ばれる方が多いと思います。
ホームページなどで、「どこよりも安い！」など誇大広告をしているところは
避けた方がいいでしょう。

いくつか選んで、実際に相談に行ってみて、事務所の雰囲気や対応の丁寧さなどを確認しましょう。相談を行っている中で、上記にあげた違法な調査を行っていないかどうか、確認してみましょう。

違法な調査を依頼しないために

興信所に依頼することで、調査対象者の様々な情報を知ることができます。
ただし、興信所でも調べられないことはたくさんあります。

興信所に依頼する場合は、違法な調査は行っていないところを選びましょう。
違法な調査を行っている興信所に依頼してしまうと、後々トラブルになりかねません。

大切なことは、即決してしまわずに、いくつかの興信所を比較・検討してみることです。興信所によって対応の仕方や実績・料金などに差があります。

しっかり検討し、納得できる興信所に依頼していただければと思います。