盗聴器発見器や広帯域受信機は簡単に使える？意外に多い失敗とは
ネットで調べると、自分で盗聴器を発見する方法がいくつか見つけることが出来ます。
その方法のなかに、盗聴器発見器や広帯域受信機を購入すれば、自分で盗聴器を発見できるという物があります。
この盗聴器発見器と広帯域受信機を使って自分で盗聴発見調査をやる場合、いくつか注意する点があり、それを知らないと調査に失敗してしまう可能性があります。
そこで、自分で盗聴器発見器を利用して、調査する場合の問題や注意点を解説したいと思います。
盗聴器発見器の使い方
市販されている盗聴器発見器はたくさんありますが、値段は数千円〜数万円とかなりの幅があります。
これは性能の差によるもので、数千円で購入できる盗聴器発見器は盗聴器に反応してビープ音やバイブ、光の点滅で知らせてくれますが会話の内容までは聞くことが出来ません。
数万円する盗聴器発見器には会話の内容を聞く機能がついています。
どちらも使い方は簡単で、盗聴器発見器のスイッチを入れて盗聴器が仕掛けられているかもしれない場所に近づけて反応がないか調べるだけ。
音声を聞く機能がついていれば、音の大きさを頼りに盗聴器の場所を特定します。
盗聴器発見器でありがちな失敗とは？
盗聴器発見器の対応周波数でありがちな失敗
盗聴器発見器が感知する周波数はあらかじめ決まっています。盗聴器発見器が感知できる周波数帯をチェックしてから、盗聴器発見器を購入してください。
対応周波数帯以上の周波数を使った盗聴器を見つけようとしても、その周波数帯には対応していないため、盗聴器発見器を使っても盗聴器が見つからないという場合があります。
盗聴器発見器を購入する場合、どの程度の盗聴器を調べたいかを、まず考える必要があります。
盗聴によく使われる周波数だけを調べるのであれば、あまり気にする必要はありませんが、特殊な盗聴器を見つける場合は、
盗聴器発見器の感知できる周波数帯について確かめてから購入してください。
盗聴器発見器が無関係なものに反応してしまう失敗
現在のわれわれの周りには電波を発するものが多く、電波に囲まれて生活していると言っても過言ではありません。ラジオやタクシー無線、電子レンジや照明器具といった家電製品でも微弱な電波は発しています。
手頃な値段で手に入る盗聴器発見器は性能があまりよくありません。
そのため、そういった盗聴器で見られる反応には
- 盗聴器でない電波や家電製品、市販のコンセントにも反応する
- 盗聴器に対して数センチの距離まで近づけないと反応しない
使い方は簡単ですが、盗聴器がないのに反応が出ては不安を煽るだけです。
また、数センチの距離まで近づけないと反応しないものでは、見逃す可能性があります。
ご自身の使う用途に合わせて、性能と値段のバランスが取れた製品を選ぶのがベストだと思います。
広帯域受信機を使う
広帯域受信機は受信モードを備えているので盗聴器だけだはなくＦＭラジオ・航空無線・漁業無線・消防無線・タクシー無線など他の無線も傍受したい人にお勧めです。
こちらも値段は数万円〜数十万円までと幅広く、簡易のハンディタイプであれば１万円代で購入は可能です。
簡易のハンディタイプは盗聴器や無線でよく使用されている周波数がすでに登録されているので電源を入れて「スキャンボタン」を押すだけ。
盗聴器があれば自動的に本体から音声が聞こえてきます。
数十万円する広帯域受信機は事前に登録されている周波数以外にも、傍受したい周波数を直接入力して聞くことができるほか、盗聴器をさらに詳しく調べる「サーチ機能」と呼ばれる機能もついています。
広帯域受信機でしがちな失敗とは？
価格が１万円前後のハンディタイプの広帯域受信機なら、スイッチを押すだけで盗聴器をスキャンしてくれる機種もあります。
一方で、デスクトップタイプや価格が数十万円する広帯域受信機では、スイッチひとつで操作とはいきません。
デジタル盗聴器に使われるデジタル波やその他の特殊な盗聴器に使われる周波数をサーチするために、自分で広帯域受信機の設定をする必要があります。
この設定を必要とする広帯域受信機は、スペクトラムアナライザーやAR6000などの高性能広帯域受信機です。
例えば、受信モードも「ＡＭ、ＮＦＭ、ＷＦＭ、ＮＡＭ、ＷＡＭ」など１０種類近くのモードから選択しなければいけません。
それぞれのモードに意味があって、周波数が合っていてもモードを間違えると受信できません。
盗聴器を発見する場合は、ＮＦＭの受信モードに設定して調査をしますが、ＷＦＭモードが使用されている盗聴器もあります。
性能がよくなれば操作も複雑になるので、一般の方では使いこなせなずに間違った使用をすることがあります。
市販されている盗聴器発見器や広帯域受信機は、アナログ電波を傍受するものでアナログ電波を使用していない盗聴器を発見することはできません。
いくら性能の良い盗聴器発見器でもそれ１台で全ての盗聴器を見つけることが出来るわけではなく、盗聴器タイプに合わせたそれぞれの盗聴器発見器を複数台使って調査を行う必要があります。
ご自身で行う盗聴調査は不十分な調査となることが多いので、本気で盗聴調査を行う場合は専門の業者に依頼をするほうがいいでしょう。
